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みつけたつばさ / 2007年10月31日

蝋でできているのかもしれないつばさを見つけた。飛び立つ勇気があれば、太陽に溶かされる。つばさがあるなら飛びたい。飛び立つのには勇気が必要。飛んだら落ちる。

「でもまず触ってみないと、蝋でできているのかどうかすらわからないじゃないか」

相変わらず冷静に猫は言う。

「触って結果を知るのが怖いんだろ。つばさが蝋だろうとなんだろうと、踏み出して結果を知るのが怖いんだろ」

猫は容赦しない。

電話が鳴る。
「めっちゃ怖い夢見てん…」

また電話が鳴る。
「助けて助けて助けて…」

また電話が鳴る。
「……ごめんなさい…」

また電話が鳴る。
「イヤやイヤやイヤや」

また電話が鳴る。
「ごぶさたしてもうてますけど、いま近くまで来てますんで」

また電話が鳴る。
「ごはん食べた?」

また電話が鳴る。
「今どこおんの?」

まだ電話は鳴る。
「あんな、ナビがおかしいねん」

まだ鳴る。
「酔って〜ま〜す」

まだ鳴る。
「実はこのたび結婚を前提に」

まだ。
「あ、寝てた?」

まだ。
「すまん、金貸して欲しい」


猫は言う。
「ほら、みんなすごい」
いや、べつに / 2007年10月30日
だって最初から期待してないもん。一人でいるのがなれているから、たまたまそういう気分で手を差し伸べてくれただけだって、わかってるもん。気まぐれだろ、人間だもん。だからべつに、いいんだよ。裏切りとか嘘とか、手を汚すとか泥沼とか、もうなんとも思わないから、なにも要らないよ。どうせまたそれと知らずに裏切るし裏切られるし、それと知らず嘘をつくし嘘をつかれるし、笑われるし誉められるし、そしられるし罵られるし、傷つけるし傷つけられる。

そんな一つ一つはどうでもいいんだ。そんなことを気にしていたら、先に進めないだろ。人間関係ができないだろ。

だから足元に転がった嘘も裏切りも称賛も賛美も価値も値打ちも、全部を踏み潰して先へ進んで行くんだ。そうやって来たんだもん。ずっとずっとそうしてきたから、簡単だよ。なれてるっていったろ。

幸せだったあのときだって、あのときだったからそう思うだけなのもわかっている。二度と得られない時間だってわかってるもん。約束して覚悟して、そして諦めて呆れられて、またそれを踏み潰して行くだけのことなんだ。

だから、いいんだ。べつにね。ミキサーなんだから。
違違違和和和感感感 / 2007年10月26日

月の光に誘われてフラリと外へ出る。

ドンシャンドンシャンと、騒々しい音が聴こえてきた。
こんな時間になにをやっているんだ、と気になって音のする方へ扉を開けて進んで行く。

外に出たつもりが瀟洒なビルの廊下だった。分厚い絨毯にビロード地の壁。自分の足音も吸い込んで深閑とした空間に、ドンシャンドンシャンと聴こえてくる。だんだん近づいて来ている。

小人の陽気なチンドン屋が、ドンシャンドンシャンと音を鳴らしながら通っていく。クラリネットが旋律を吹いているが、聞き取れない。バイオリンにすればいいのに。

やがてドンシャンは遠ざかって行き、また深閑とした廊下になった。
窓からは人がギュウギュウ詰めになっている通りが見える。車も溢れかえっている。

あ、月を見たかったんだ。
でももう外は夕方になっている。

大ホールへ行かなくちゃいけない。
みんなそこで待っている。

思い出して、廊下をホールへ向かって歩く。
ホールの入り口には、すでに酔っぱらっている白人が居た。トロンとした目でこちらを見て、笑顔を向けてくる。手だけで挨拶してホールへ入った。

暗い。

各テーブルにロウソクが立っていて、その明かりだけでホール全体がボンヤリと浮かび上がっている。暗いおかげで窓からの夜景が際立って美しく見える。

大勢の人の低い静かなさざめきが緊張感を生み出していて心地いい。

「これこれ、この夜景が見たかったんだよね」
自分のテーブルに付くと、隣の人から話しかけられた。
その景色に圧倒され、ぼんやり眺めていると司会者が英語で喋り出した。

隣の人はさらに話しかけてくる。
「五人目関係だね」

「もう?」

「やっと、でしょ」

「でもこの景色が綺麗だ」

「この景色を見るためにわざわざここまで来たんだもん」

「せっかくだ、もう少し楽しませてもらおうよ」

「ご自由に」

あいつが大阪に居た頃が懐かしいな。その頃の写真ってあったかな、と思う。
難しい事なんてないだろ / 2007年10月25日

幾つも色々な音がして不快なんだ。
この低音が不快。
この高音が痛い。

どうしてセンターにあるボーカルが引っ込んで聴こえるんだ?
輪郭がボンヤリしている。
音と音の隙間に聴こえるこれはなんだ?

彼が自殺未遂?
未遂でよかったね。
でもこの先、キミタチは大変だ。彼はいい。

キミは?

さぁ家へ帰れ。
帰る家があるうちに帰るんだ。
そして次に来るときは、また違う声を聴かせてくれ。
今度はきちんと前に出てくれ。
輪郭がボンヤリしていちゃ、センターに居ても聴き取れない。
いいんだいいんだ / 2007年10月24日

バカバカしいやつ。
バカバカしい言葉。
バカバカしい決意。
バカバカしい衝動。
バカバカしい明日。

最初からバカバカしいと思っておいたら期待せずに済む。
期待せずに事が起こったら、ずっと楽しむ事だってできる。

「そこは八分の三連符だけど、律儀な三連じゃなくてもっと個性的にためて。でもノリは失わずに。そこ気をつけて、はいもう一度、最初から」

また最初からか。
たった一拍の三連符のためにまた最初からやり直しか。
面倒臭いな。

ちゃんとやったらダメだったんだ。
もっと好きにやってよかったんだな。

でも三連符が続くと、もたついてしまう。
気をつけないと。

たった数小節のために、また最初からやり直しはバカバカしい。

エンディングはクレッシェンドで、フォルテ四つでフェルマータ。
弓は引き抜け。残響もフェルマータの一部だ。

次はそこまで行く。
MacBookPro17inchi / 2007年10月23日

アップルストアで現物見て来ました。17inchiで1920×1200pixってどんな感じなんだろうかとイメージできなかったので、今ひとつだったのですが、アップルストアにはしっかりそのサイズのMacBookProを用意してありました。おまけにLogicやApertureといった主要アプリも。Logicのデモソングは16trくらい使ってエフェクタも随分かけてあって、それで再生させてもまるで問題なし。ていうかG5より軽快。Apertureの動作もキビキビ。これは凄い。わからないかもしれないけど、凄い。。

メモリは純正で追加すると8万もしますが、安いところで買ったら1万円です。
この差も凄い。。

ハードディスクは純正で5400rpmから7200rpmへ乗せ変えても費用的にあんまり変わらず、むしろ交換の手間を考えたら安いかも。

ざっと40万。

うーん、生チェロ買うな。
わかっている / 2007年10月22日

わかっているわかっているわかっている。わかっているつもりの自分が一番わかっていない。だからきっと不器用なんだ。だからきっと同じところで足踏みしている気になっているんだ。

もう少し我慢だ。
まだ早い。


「時期早尚ってやつさ」

「うるさい黙れ。いつもおまえはそうやって冷静に言いやがって」

「冷静に分析する役割を割り振ったのは、キミだろ。今さら何を言うんだ」

「もうおまえは用済みだ。おはえは冷静な分析屋ではなく、ただのヒトになれ」

「それは無茶なことだ。もともと分析屋って作られたんだ。ヒトじゃない」

「おまえを作ったのは誰だ?」

「キミだろ?」

「おれなのか。おれなのか」

「人は他人の言葉で変わることはできないのさ」

「でも他人の言葉は自分を変えようとするきっかけをもたらす」

「そんなもの、受け取り方次第だろ。主観に頼った物言いは客観性に著しく欠けるから、受け入れられないね」

「その言葉が、受け入れられる他人からの言葉だとしたら」

「その先はボクの出番ではないから、聞くわけにはいかない」

「聞け。聞いておれと同じ葛藤を味わえ。そして受け入れて次へ向かうんだ」

あまりにも純粋すぎて、眩しすぎて目をそらしていた。見たら目が眩んだ。ここに居られなくなった。足元の奈落を照らされた。そっちを見ていた方が楽だとわかっているけど、見たくなかった。見ちゃ行けなかった。眩しい純粋さは、手に入らないから眩しく見えるのかもしれない。それが刹那の光と知っていても、見たかった。

だったら見たくなかった。蓋をしておいたはずなのに、その蓋は外れていた。手に入らないものなんて見たくも知りたくも触れたくもない。だから蓋をしたんだ。最初からわかっていたわかっていた。

「器用で不器用よね」

「どういうこと?」

「わからないけど、そう思ったから。いろいろ器用だけどなんだか精神的に不器用な感じ」

きっとそういうことなんだと思う。

そして進んで行く。
今は歯車の役目だ。あと少しだけ歯車の役目だ。自己矛盾でギシギシ音を立てながらでも、具体的な計画というお守りを携えて、進んで行く。

そして後は感情の趣くままに。
おれはしたいからする。
もう十分だ / 2007年10月17日
十分にやるだけやった。

また繰り返すわけにはいかない。
結局またずるずると一年を過ごしてしまったな。

「状況は?」

「現状維持が精一杯だろ」

「先行きは?」

「不透明どころか壁しかないぜ」

「進んできた道は?」

「進んできたつもりが同じ場所で足踏みしていただけさ」

「何か学んだ?」

「自分を騙す術をな」

「今日はどうだった?」

「五回ほど液晶を割りそうになったさ」

「これからどうするの?」

「二者択一だ」

「どういうこと?」

「壊すか騙すかってことだ」

「つまり?」

「芽が出ない種にいくら水をやっても、腐るだけってことさ」

「無駄だね」

「そういうこと」

「どうしたらいいの?」

「黙って腐っていろ」

これからが幕引きだ。
始まりも終わりもエネルギーがいる。終わりは次の始まりのための終わりだ。
えええ、まじっすか / 2007年10月15日
向かいの工事だけでなく、一戸隣のマンションも解体新築工事を行うようです。ちょっと集中しすぎじゃないっすか、このところ。

工期は来月から来年いっぱい。

半年ほど前から空っぽになっていたので、このままどこかテナントが入るか、買い手でも付いて解体工事なんだろうなーとは思っていましたが、実際にそうなってみると「ひぃ!」としか言えません。

工事が始まったら、別の部屋で仕事します。
どうしようもないよねー。
可能性と実現性 / 2007年10月12日

可能性を広げるために、いろいろな準備をしておいて、いつでも臨機応変に動くだけの柔軟性を持っておくのが、人間の持つ理性的な手段の一つだと考えています。だから起こりえる可能性と、それが発現する可能性をそのときそのとき常に最大限に広げて、それを発展させるために様々な発想をしようと試みる毎日です。

きっとこうした行動は、人からみたら無意味で脈絡も無く、無駄なことをしているように見えることでしょう。やることが唐突で周囲を戸惑わせることが多いようで、その点はご容赦いただきつつ、やれることやってみようじゃないかと細々と動くのです。
例えば / 2007年10月10日

例えば。

まぁいいかな。
全て最初からなかったものだ。
年々歳々花相似 / 2007年10月9日

大阪もいよいよ秋めいて来ました。異常気象だのなんだのいいながらも、秋の薫りがしてくれば、それに秋を感じる人の心はここにあるので、安心できます。紅葉が早いだの遅いだのは気温変化による植物の都合です。自然や地球の都合ですので人の都合は考えてくれません。都合があるのは感じる心がある人だけですので、そこは柔軟に適応していきたいものです。

同じことをやり続けて、テクノロジーの進歩を体感して先へ先へと進んで来た気はしますが、ノウハウやスキルは得たものの、通って来た道は薄氷のように溶けて消えて、始めからそんな道はなかったような錯覚を覚えます。

人同じからずで、後に何も残らずとも、自分にはノウハウやスキルが身に付いています。これからはこちらを主軸に徐々に移行していきます。そうして初めて自分を活かすことができるように思えます。そのための資金、プロモーション活動などを準備するために利用できるものは、物でも者でも骨の髄まで利用して来ていたのが自分です。

ハッキリ言って、十年振りくらいに血が騒いでいます。
ブレーキはもう不要です。

行く末が湯川専務であっても(例えが古い)、成功あるいは失敗という結果を得るためにはまず動かなければ何も始まりません。

行くぜ百万台!(何が?
そんなに不安か / 2007年10月4日
皆で同じでないと不安か。人と違うことをしていると不安か。楽しいことばかりだと不安か。楽なことばかりだと不安か。やることがないと不安か。お金がないと不安か。誰か求めるものがいないと不安か。

不安なんだろ。

だから社会を作っているんだろ。だから定量的で分かりやすい金を求めるんだろ。だから自分を求める人を増やすのだろ。だから嫌でもやらないといけないと思うんだろ。だから人と同じことを繰り返すんだろ。

すべて自分達で作り出した幻想のくせに。不安を取り除きたいから自分達で幻想を作り出して依存して生きているくせに。

バカバカしい。

他人に救ってもらおうなんて虫がいい。自分は自分でしか律することはできない。自分の人生は自分だけの人生、自分のための人生。

誰かのために何かできると思った時点で、自分の人生ではなくなる。

何かに依存して自分の不安を拭い去る道具にするな。

不安は自分が作り出した怪物に過ぎない。
霧散 / 2007年10月3日

集中力が持続しません。なんだかタバコの煙を吐き出して広がるように、ひとところに留まることなく、空気中に広がってそのまま消えてしまっているような気分です。

理由なんてなくて、ただそういう日がちょっと続いているようで、毎日が空気で希釈されている感じがして今日のことなのか昨日のことなのか、先週のことなのかさっきのことなのか、記憶の時系列が漠然としてしまっています。

記憶にもソートメソッドがあればいいのに。
array.sort(DECT)みたいな。
こんな書式ないですけど。
うつしよ / 2007年10月3日

今日も今日とて涼しいやら暑いやら寒いやら、季節の変わり目です。周囲に風邪ひきが出て来ました。私は本気でここ数年、風邪をひいていませんので油断しています。むしろ油断しきってます。きっと真性の馬鹿だから風邪をひかない(ひいたことに気付かない)のかもしれません。

いや、そんなことはともかく、衣替えしようにもまだ微妙な気温なので半袖です。

なんだかんだと8月、9月は怒濤のように過ぎていきましたが、今月はもう少し落ち着けたらと思います。

貧乏性なのかな。。
げ、十月 / 2007年10月1日
9月23日に届いたiPod touchに夢中になっていたら十月になってました。Windowsでの同期ではなんだかんだ不具合があったようですが、Macでは何の問題もなくガンガンに使えています。設定を英語キーボードにしないと、Wi-Fiのパスワードが通らないとか、細かいバグはチラホラありますが初期ロットでこの程度の不具合はありがちなので問題無しです。

そしてこの匂い!

Appleの新品に通電すると必ず同じ匂いがします。なんだろうこれ。作ってる工場とか生産過程とか変わっているはずなのに、Appleのは必ず同じ匂い。初めて家に来たMacintoshも同じ匂いがしていました。他のものでも似たような匂いがしていたものもありましたので、ハンダの種類なのかもしれません。

はい、どうでもいい話です。

一日中バタバタして、やっと一段落してご飯食べられる時間が確保できて食べ出したら電話が鳴ってメールで指示が来て仕様書と全然違うこと言われてブチ切れそうになりながら、なんとかかんとか終わったヤレヤレと一息ついた途端、なんでこんなことをしているのかわからなくなって、なんだかどうでもいい気分です。

人に責任を求めたければそうして責任を求めて、糾弾して悪を悪と言って気が済むのならそうすればいい。機嫌のいいときにだけ許して、ここぞというときに、責任感やら現実やらわかりきっている正論をあたかも正義かのように振りかざして攻撃する様を眺めながら、バカバカしいと醒め切った感想を抱きます。機嫌がいいときニコニコして、機嫌が悪いときにはムカムカするのが人間です。大人でも子どもでもそれは同じです。自分はそんなことない、と思っていても自分でそう思っているだけで周囲からみたら丸見えなのはよくある話です。

WindowsでiPod touchが使えなくてガンガンAppleを攻撃する様子や、iPhoneのアップデートでSIMロックを解除した端末が使えなくなったりして、激しくAppleを攻撃したりしていますが文句を言う前に自分で作ってみろ、自分でやってみろ、という次元です。行動する者がいて、あとはそれについて行く群れです。文句はいつでも誰でも何にでも言えます。何であれ行動は生産性や創造性を感じさせますが、文句には破壊性や否定性しか感じません。同じ行動でも情動面における衝動的行動は破壊的結果をもたらす傾向が強いので、そこは要注意です。

つまるところ、テレビで野球中継見ながら監督に文句を言うおじさんと同じです。
文句を言って参加している気分になって楽しんでいるのはわかりますけどねー。